2006年11月20日
089.会議は組織の縮図である
■企業の成長と会議の生産性
企業の成長のためには、会議の生産性を高めることが必要かつ不可欠なことです。しかし、現実には、非効率で不満や不要と感じられる会議が多く見受けられます。
■ビジネスマンに必要不可欠な会議スキル
現代のビジネスマンの業務時間のうち、20~30%は会議に費やされているといわれています。そして、会議を「自分以外の人と仕事の話をする場」とすると、業務時間に占める割合は50%を超えるといわれます。また、会議に参加する機会は、社内に限らず顧客企業先での打ち合わせや開発プロジェクトなど、非常に多くなっています。そして、役職が上がるほどにこの会議の時間はますます増加し、会議における役割も大きくなります。
このように、ビジネスマンにとって会議のウエイトが非常に大きいため、会議のスキルは必要不可欠なものとなっています。
■会議のコストと生産性
会議には、相当なコストがかかります。ある調査では、企業の人件費の7~15%が純粋な会議の参加のためのコストとあります。
それ以外にも、会議のための資料準備や参加者の時間調整、紙代や空調費があります。そして、最も大きいながら見落とされやすいコストに、会議のための事務所スペース代があります。たとえば、事務所の30%が打ち合わせのスペースであれば、家賃の30%が会議のコストだといえます。それだけのコストをかけるのですから、それ以上の生産性を上げなければいけません。
これら、会議に対するコストや生産性に関して、経費削減や業務改善の対象となる優先順位を上げる必要があるといえます。
■会議が開催される目的
企業は、日々変化することを求められますが、変化をするためには、行動するための「意思決定」がなされ、決定したことを確実に「実行」することが必要です。
そのため、会議が開催される目的の多くは、「課題解決の意思決定」と「進捗確認」ということになります。
基本的に、組織での活動のすべてが会議という場で討議され、決定され続けることにより、企業は活動を続けることができます。
■すべてのものは二度創られる
「すべてのものは二度創られる」という言葉があります。家を作るにも車を作るにも、その実物を作る前に、設計図による創造が必要です。また、多くの人が関わる仕事では、共通のイメージを持つための一度目の創造に明瞭さと合理性が必要となりますが、この一度目の重要な作業をするのが「会議」という場となります。
会社組織でも同様で、経営計画書や製品企画書などが会議の場で一度創られることにより、その実現が可能となります。この会議で、「実効性の乏しい案が通る」「課題分析が甘い」「実行者が納得していない」などの状態であれば、それが実行され、実現化されることはまずありません。
会議でできないことは、会社全体でもできることはありません。たとえば、「当社はPDCAができない」という言葉は、そのまま、「会議の場でPDCAができていない」と言い換えることができます。
会議は組織の縮図です。会議の生産性の向上や改善に取り組むことは、まさに組織の問題に取り組むことを意味します。
■会議スキルの教育とルールの徹底
その取り組みの第一歩として、まずは社員に会議の基礎スキルを教育し、社内の人間全員が会議に対し共通の知識と認識を持つ必要があります。
会議スキルには、司会者の仕切り方・議事録の取り方・参加者の役割など、基本となる型やルールがあります。これら会議スキルとは、新入社員に教える基本的なビジネスマナーに近い最低限のスキルと考え、その教育とルールの徹底に努めることです。
これらの取り組みが社内の議論を活発にし、創造を生み、人のやる気を高めることに繋がります。
成長している企業とは、すなわち会議の生産性が高い企業のことを指します。
〔(株)ワイズサービス・コンサルティング 矢田 祐二〕
2006年11月15日
074.社内の機密管理体制を見直す
■コンピュータの機密情報保護
個人情報保護法が施行されてから一年近く経過しました。社内では個人情報のみならず、機密情報の保護対策が進んでいると思いますが、現在に至っても情報漏洩事件や事故が後を絶ちません。
ほとんどの企業がコンピュータやネットワークシステム(「コンピュータ等」といいます)を利用していますが、漏洩の大部分が、ここから発生しているといえます。
社内でコンピュータ等を利用する際の危険、つまりサイバーリスクには、たとえば、コンピュータウィルスやハッカーによる社内システムへの侵入、また社員による機密データの漏洩などが挙げられます。
これらを見ると、「外部からの不正アクセスは起こりえない」、「コンピュータウィルスには感染しない」、「社員が機密情報を無断で持ち出さない」、「業務上で持ち出した機密データを社外で盗まれたりはしない」とは言い切れません。
そこで、社内のサイバーリスク対策についてお話したいと思います。
■外部からの攻撃対策
企業が外部から受けるサイバー攻撃には、ホームページの改ざん、サービス妨害、機密情報や個人情報の盗難・漏洩・改ざん・消去、不正プログラムの侵入、コンピュータウィルスの感染などがあります。
サイバー攻撃を受けると、修復不可能な事態へと発展します。そうなると、当然、業務が妨げられたり、会社の信用が落ちたり、時には感染したコンピュータウィルスが他社に攻撃をすることにより、加害者になる可能性もあります。
このような被害を防ぐには、コンピュータ等に下記のような対策システムを導入することが必要となります。
①ファイアーウォール
②最新ソフトウェア(パッチソフト)
③ウィルス対策ソフト
④定期的なバックアップ
それぞれ、外部からの不正アクセスを防ぎ、コンピュータの脆弱性を取り除き、コンピュータウィルスの感染を予防した上で、万が一に備えて、データの保全をするものです。
しかし、これらは導入していればいいというものではありません。社内環境や利用方法に合わせた適切な設定をした上で、定期的なチェックを行わないと、不十分なセキュリティになってしまいます。
■内部からの漏洩対策
サイバーリスクというと、外部からの攻撃を連想されがちですが、実は内部(社員や関係者)から機密情報が漏洩する事件や事故は、機密情報漏洩全体の8割を超えます。
内部からの漏洩を防ぐためには、以下のような対策が必要となります。
①機密情報保護規程の作成
②監視・管理体制の整備
③アクセス権限
④パスワード設定
⑤パソコンの使用制限
⑥大容量記憶媒体の使用制限
⑦社員教育
様々なルールを決めたとしても、実践して効果が出なければ意味がありません。社内研修や勉強の機会を設け、社員のモラルを向上させるとともに、業務や情報の流れを管理して、漏洩の危険を事前に発見する仕組みを作る必要があります。また、社員一人ひとりと「秘密保持誓約」を結ぶことは、意識の向上と漏洩の抑制の効果が期待できます。
■最後に
コンピュータが普及して久しくなりましたが、その進化は今も加速し続けています。当然、それを用いた事件や事故が多発しており、前述のように対策方法も多種多様になっています。しかし、残念ながら、コンピュータを使う企業の対応は全く追いついていないと言えます。
サイバーリスクについて、外的対策と内的対策に分けて見てきましたが、今一度、社内の環境を振り返り、対策を整える必要があります。
2006年11月13日
065.取り残された中堅ミドル層
会社は絶えず外部環境に適合して、変化し続ける必要があります。人事制度は、その改定を含み、基本的に社員の外部環境に適合した成長を主眼とし、その結果として企業の成長(売上利益の拡大)につながって、初めて意味を持つようになります。
人事制度を構築(改定)すれば、社員は自然に成長し、業績は向上するかというと、それは全くの幻想に過ぎません。人事制度というボディーをスムーズに前進させるには、モチベーション・ヤル気というガソリンを常に供給して能力開発というエンジンを常に良い状態で回転させる必要があります。
能力開発の基本は、会社の方針・方向性に合わせた能力発揮に焦点を合わせて、社員の現有能力を適度にストレッチしたレベルの適所(質又は量)に配置・再配置(いわゆるジョブローテーション)し、OJT・off-JT・そのベースとしての上司と部下のコミュニケーションを確実に実施することです。
会社の業績低迷は、能力開発が2つの層で停滞しているのと密接に関連しています。
2つの層とは、40歳前後で管理職相当の年齢になっているミドル層と、30歳前後で一人前の中堅社員になり切れていない層を指します。前者は、管理職層に成長することを期待されている層で、後者は、監督職層に成長することを期待されている層です。
管理監督職層がそれぞれ適切に機能すれば、業績は確実に向上しますが、現実には、ミドル層が管理職になりきれず(専門職としても中途半端)、中堅層が一人前になり切れていない等、この層がうまく機能していない結果、すぐ下の層も当然ながら成長していません。
結局、25歳から45歳位までの、付加価値を実際に稼ぎ出す中心層が、自らの役割を明確に認識しないまま、中高齢化してしまっています。
能力開発というと、中小企業の場合は特に、現業の一般職層の能力開発のことに目が行きがちですが、そのためにも実は中堅ミドル層の強化が重要なテーマとなっています。
ミドル層においては、期待される能力、つまり職能要件を明確にし、それをしっかりと理解させ、能力開発することが必要です。人事評価では、この層が第1次評価者となりますが、この層の職能が不十分なら、評価は適正さを欠き、一般職層の育成も阻害されてしまいます。せっかく時間とコストを掛けて人事制度を構築しても、結局、ミドル層が育成評価をできないばかりに、制度全体が機能しなくなってしまいます。
中堅層においては、20歳代で数回のジョブローテーションを経験させ、通常業務は独力で、完璧にこなせる状態に成長させること、複数の職場を経験する中で、自らなすべきことを体得させることが会社の責務となります。やはりここでも、期待される能力を明確にし、それをしっかりと理解させ、能力開発することが必要です。
この層は、20歳代の若手社員の模範になるため、模範的な態度、会社「組織」に対する自覚、自発的に考え動くことを能力として要求され、育成されねばなりません。
名目上、中堅層が係長・主任、ミドル層が部長・課長、その上は経営陣といった組織体制が中小企業では非常に多く見受けられます。この体制だと経営陣から一般職層までが非常に近い距離にあるので、中堅ミドル層の頭越しに経営陣が一般職層に指示を出すため、結果的に中堅ミドル層を形骸化させている例が見受けられます。 会社は絶えず外部環境に適合して、変化し続ける必要があります。人事制度は、その改定を含み、基本的に社員の外部環境に適合した成長を主眼とし、その結果として企業の成長(売上利益の拡大)につながって、初めて意味を持つようになります。
人事制度を構築(改定)すれば、社員は自然に成長し、業績は向上するかというと、それは全くの幻想に過ぎません。人事制度というボディーをスムーズに前進させるには、モチベーション・ヤル気というガソリンを常に供給して能力開発というエンジンを常に良い状態で回転させる必要があります。
能力開発の基本は、会社の方針・方向性に合わせた能力発揮に焦点を合わせて、社員の現有能力を適度にストレッチしたレベルの適所(質又は量)に配置・再配置(いわゆるジョブローテーション)し、OJT・off-JT・そのベースとしての上司と部下のコミュニケーションを確実に実施することです。
2006年11月09日
059.組織の本質とその病理
「組織化する」という目的と組織が崩壊する時の状態を確認し、同質化の問題を掘り下げたいと思います。
「組織化する」目的は、大きく以下の二つのことがあげられます。
①分業による効率化
②規模による安定の追及
①の「分業」とは、組織のメンバーがそれぞれ得意・専門分野を担当し、そこで実力を発揮することにより効率化を進めようということです。これは、担当制や部署制にあたり、どの会社でもやられていることで、組織の根本的な力の源泉となるものです。
②の「規模」とは、組織のスケールやシェアのことをいいます。スケールでいえば、社員5人と社員1000人の会社、資本金300万円と資本金1億円の会社では、どちらの企業が、安心して取引ができるかを考えれば、やはり後者と答える方が多いことでしょう。そして、その事業領域でシェアを大きく得ることは、その市場でのスタンダードなどの主導権をもつことになります。
これらの規模の理論は、その組織に、仕入値や納期の交渉を優位に進める、流行を作り出すなどの、外部に対しての影響力を与えることとなります。これが「組織化する」目的②の「規模による安定の追求」ということであり、『外部環境に対し影響力をもつ』ということです。組織化の目的とは、「分業により効率を高め、規模を大きくし外部環境に影響力を持つ」ということになります。
では、組織が順当に分業を進め規模を大きくし、環境に対し影響力を獲得したとします。それどころか、支配力ともいえる力を手に入れたとします。そのとき、組織はどうなるのでしょうか。
その過程で、組織は徐々に大きな病に犯されることになります。この病は、「社員に覇気がない」「無難なことばかりする」などの大企業病という総称で呼ばれたりします。または、「成功体験におぼれる」「胡坐をかく」のような言葉にも表されます。
これは、『環境への影響力や支配力を強める』という「組織化する」目的を達成した一方で、『環境への適応能力』を失ったためだといえます。
環境(マーケット)や顧客に適応能力がない企業は、当然、淘汰される運命を辿ります。
『組織は、環境を支配するために活動するが、環境適応能力を失うときに、崩壊する。』
組織化する目的と組織の崩壊の状態をみると、相反することを言っているようです。
環境との戦いに勝てば、組織は拡大し組織の病を誘発するが、組織の拡大をためらっていれば、環境との戦いに負けることになります。これが組織の本質であるといえます。
保全同質化(人材の構成比が保全型人材に偏る)という状態は、上記のような内向きになった組織や環境変化に鈍感になった組織で多く見られる状態です。
保全型人材の強みである『維持・協調・管理』という組織の安定化に必要な力が、「拡大を求めようとしない」「内向きになる」などの、環境適応能力にとってマイナスの力となってしまうのです。これは、『安定する』という保全の力が強くなりすぎた結果だといえます。
保全同質化が組織の病理となりえる最大の原因は、ここにあります。保全風土や保全同質化の体質は、組織の病理との相性がすごくいいのです。
組織は、病理に強い健康な体質を保つことが要求されます。それは、攻守のバランスが取れた人材構成であり、風土であるといえます。人間の体同様、年をとれば崩れてくるものであり、活力を保つためにはそれなりの努力を必要とします。
『盲目的な変革には危険があるが、それよりももっと大きい危険は盲目的な保守主義である。:ヘンリー・ジョージ』
参考文献:サバイバル経営学 坂口大和著
〔ワイズサービス 代表 矢田 祐二〕
058.ビジネスモデルと人材モデル
バブル経済の前と後では、経営環境が大きく変わりました。経営環境が変われば、当然経営方針も変わるはずですし、経営方針が変われば、必然的に人事方針や人材モデルも連動して変わらなければいけません。
このような着眼点と問題意識をもって、この10数年間を過ごして来た企業と、日々の経費削減やリストラにエネルギーを費やして来た企業では、今日大きな差となって表れています。
企業戦略においてもさまざまな認識の仕方がありますが、人材モデルとの調和の中では、企業戦略そのものを簡潔に3タイプに分類することができます。
企業戦略の3タイプとは、効率重視型、開発重視型、顧客重視型の3つです。
効率重視型とは、簡単に言えばコストとスピードを最も重視するスタイルです。このスタイルは、規律と統制が非常に大切になり、鉄の規律に耐えつつ経営方針を周囲に強力に推進できるリーダーと、リーダーに忠実に従うスタッフによるチームワーキングで組織と個人の自己実現を達成していくものです。当然ながら、システマティックな目標管理や業績評価が重視され、また、それが可能な組織風土を持っています。
開発重視型とは、スタッフ個々人の自由を尊重するスタイルです。組織編成は規律統制の維持でなく緩やかな集合体のスタイルを取り、スタッフ自ら考え、自由な発想で付加価値を創造できる組織風土を持っています。このスタイルでは、スタッフ個人の成果を必要以上に追及しません。というのは、緻密に評価することが付加価値の創造にとって大きな阻害要因となるからです。
顧客重視型とは、ひとり完結型の業務運営スタイルです。目の前の顧客の満足のために、担当業務のプロとして、全人格をもって、ほとんど一人で自らの責任で判断を下し、自律的に行動する組織風土です。そこでは、顧客重視のもと、提供するサービスがルールに合っているかとか先例があるかなど、いちいち上司にお伺いを立てたりしません。
このように、企業戦略に合った人事システムと人材モデルを考慮せず、次のような間違いを犯していないでしょうか。
たとえば、効率を最も重視しているにもかかわらず、一般社員に世間一般に求められる協調性を超えて自由や創造性を強制しても、なかなかしっくりいきません。新規事業を立ち上げるのなら、本来業務と切り離してトップ直轄のプロジェクトチームを編成しない限り、成功する見込みは薄いといえます。
また、開発を重視している企業が、研究開発プロセスを厳密な計画及び統制の下に置こうとして、詳細な目標管理による成果主義を採用しても、労多くして成果は出ないといえます。創造的商品開発を重視しているのに統制管理能力が昇進昇格に必要とするなど、ちぐはぐな状態で推進していっても、成果が出ないどころか、自社の強みを損なうことにもなりかねません。
顧客を重視しているにもかかわらず、べからず集のような規則やルール・マニュアルを徹底しても、顧客自体は気まぐれかつ千差万別のため、妙な具合になってしまいます。
技術のデジタル化、規制緩和による自由化、そして市場の成熟化など、時代の変化とともに外部環境が様々にかつ劇的に変わるなか、自社の儲かる仕組み(ビジネスモデル)の開発に関しては、各社各トップが日夜取り組んでいると思われます。
自社の儲かる仕組み(ビジネスモデル)に合わせて自社の求める人事システムと人材モデルを軌道修正し、採用から能力開発に至るまで全て連動したかたちで、この時代に自社に貢献できる人材の発掘及び開発に経営資源やエネルギーを集中することが肝要です。
2006年11月06日
046.目に見える管理
人間は何の生き物でしょうか。人間に備わっている五感のうちで、その人の行動に影響を及ぼすのは、視覚が86.6%を占めているということです。
視覚がこれほどまでに影響力を持つのは、一つは、目に見える映像の情報量の多さだと思います。言葉に表すと膨大な量になるようなものでも、見ればすぐ分かってしまうことはよくあります。また、一つは、色や形、動きなどの感覚的なものは感情に訴えかけやすいからです。結果論的な言い方になってしまいますが、これらは非常に分かりやすいからだと思います。
感情に訴えかければ、人は感情の自然の作用に基づいて自然に動くことができます。
逆に、感情でなく理性とか知性に訴えかけることは、まず第一に難しいということと、たとえ訴えかけに成功したとしても、理性や知性で行動できる人は少ないということです。
感情に訴えかけるには、人の行動に最も影響を及ぼす視覚に働きかけることです。従って、いかに物事を視覚化するか、または視覚レベルまで物事を簡素化・単純化・具体化して分かりやすく、伝わりやすくすることが必要となります。また、そこに会社の知恵やノウハウが集まり、競争力ができて行きます。
会社や工場に行くと、目に付く所にスローガンが大きく掲げてあったりします。スローガンを読むと、「納期厳守」とか「作業スピードアップ」といった言葉が書かれています。
張り出されているという意味では「視覚化」されているともいえますが、感情に訴えかけて行動を起こさせるものではありません。「ただ書かれている」レベルにとどまっています。
視覚に訴えるというのはこういうことでなく、行動を変化させるレベルまで落とし込まれているということです。
私たちは、会社の中で相手に伝えようとしたとき、話すにしろ書類を渡すにしろ、ほとんどが言葉で行おうとしています。
毎朝、朝礼で高尚な経営理念や社是を唱和している会社も多いはずです。これらは一般的に抽象的な表現で書かれており、それ自体は、具体的に何をすればいいのかを何も伝えていません。
分かりやすいところでは「お客様第一」とか「顧客満足」を唱える会社も多いようですが、何百回何千回と唱えれば、この言葉に対する経営者の思いと同じ内容の思いを社員さんが共有することができる(はずだ)と思い込んでいます。
しかし、受け取る側の社員さんは、当然、経営者とは生まれも育ちも、そして立場も大きく異なるため、当然ながら経営者の意図とは離れたところで解釈します。
このあたりの仕組みを全く理解せず、経営者は「うちの社員は経営理念を理解しておらん!」と愚痴を言ったりしますが、理念を共有するためにしなければいけないことを特に何もせず、唱和のみさせているのが現状です。
物事は、抽象的であればあるほど、目に見えず、分かりにくいものです。経営理念にしろ、普通はきれいにカッコ良く作るので、自ずと曖昧で様々な解釈ができ、「これってどういう意味?」と説明が必要なものになっています。従って、その意味するところは、受け手各人の能力に依存せざるを得ません。
工場の現場管理でも、抽象的な管理であればあるほど、受け手の感情からは遠ざかり、意図した効果を上げることができません。
「色・絵・グラフ」を使用し「一目瞭然」に「自然に目に入る」ような、もっともっと目に見える管理の仕掛け作りに全社的に知恵を絞らねばなりません。
くれぐれも、人間は「目の生き物」だということをお忘れなく。
2006年10月31日
038.企画業務型裁量労働制導入への危惧
1.「過重労働」に警鐘
経済社会の構造変化や従業員の就業意識の変化が進む中で、活力ある経済社会を実現していくために、事業活動の中枢にある従業員が創造的な能力を充分に発揮し得る環境作りが必要となっています。従業員の側にも、自らの知識、技術や創造的な能力を活かし、仕事の進め方や時間配分に関し主体性を持って働きたいという意識が高まっています。
平成12年4月からは、仕事のやり方や労働時間の配分を本人に任せることをホワイトカラーに広く適用することにした新しい裁量労働制「企画業務型裁量労働制」が労働基準法で認められています。しかし、この制度は過労の責任が本人に押しつけられることになりかねないという懸念の声もあり、導入にあたっては労使で充分に検討する必要があるといえます。
2.「企画業務型裁量労働制」を導入できる事業場とは
「企画業務型裁量労働制」を導入できる事業場とは、事業運営上の重要な決定が行われる事業場で、具体的には以下のところが該当します。
①本社である事業場
②上記①のほか、企業・法人の事業の運営に大きな影響を及ぼす決定が行われている事業場(一部の「事業本部」や「支社・支店」である事業場)
3.労使委員会で何を決めればよいか
労使委員会では、以下の①~⑧の事項について委員全員の合意により決議することが必要です。
①対象となる業務の具体的な範囲
②対象従業員の具体的な範囲
③労働したものとみなす時間
④使用者が対象となる従業員の勤務状況に応じて実施する健康及び福祉を確保するための措置の具体的内容
⑤使用者が対象となる従業員からの苦情の処理のために実施する措置の具体的内容
⑥本制度の適用について従業員本人の同意を得なければならないこと(就業規則による包括的同意は不可)及び不同意の従業員に対し不利益取扱いをしてはならないこと
⑦決議の有効期間(当分の間1年以内に限る)
⑧「企画業務型裁量労働制」の実施状況に関する記録を保存すること
4.訴訟例から-電通過労自殺訴訟
過労自殺について次のような判決がありました。
『平成3年年8月に自殺した大手広告代理店「電通」の社員だった大嶋一郎さん(当時24歳)の両親が、「長時間労働による過労でうつ病になったことが原因だ」として、電通に損害賠償を求めた訴訟の上告審判決が平成12年3月24日、最高裁であった。裁判長は「会社側には大嶋さんの長時間労働と健康状態の悪化を認識しながら、負担軽減の措置を取らなかった過失がある」と電通側の責任を認定。一審より損害賠償額を減額した二審・東京高裁判決の遺族側敗訴部分を破棄し、審理を同高裁に差し戻した。
長時間労働と自殺との因果関係、会社の責任を明確に認めた初の最高裁判決で、差し戻し審では賠償額を増額する方向で審理される見通し。判決は「会社には、業務遂行に伴う疲労や心理的負荷等が過度に蓄積して従業員の心身の健康を損なうことがないよう注意する義務がある」との初判断を示しており、同様の訴訟や企業の労務管理のあり方に大きな影響を与えるようだ。』
電通のような広告代理業は、以前から労働基準法により認められていた「専門業務型裁量労働制」を適用でき、会社側も「労働時間の配分は社員の自己判断のもとに行われる」として責任を免れようとしていたようです。
5.裁量労働制を導入するにあたっての注意点
裁量労働制を「時間外労働のコストを削減する方策の1つ」として採用している会社も少なくありません。しかし、先の訴訟で電通側の主張が一切認められなかったように、裁量労働制といえども会社が責任を追及される場合があります。
新裁量労働制を検討する場合は、制度の趣旨および内容を充分に理解し、労使委員会で話し合い、適切な労務管理及び健康管理体制を整えた上で導入する必要があります。
なお、この制度を導入しても、休憩・法定休日・深夜業の割増賃金の規定は原則通り適用されます。
2006年10月17日
035.経費節減術
こんにちは、見た目は20代、電話の声は40代と言われ、
実年齢は30代のきんぎょ隊員です。
いやぁ~、高くなりましたねぇ。
どこまで上がるんでしょうね?
何って?…
ガソリンですよ。ガソリン価格。
最近では「原油価格も落ち着いてきた」なんてニュースも耳にしますが、
まだまだ高いですよねぇ。
地域にもよりますが、数年前はレギュラーガソリンが1リッターあたり
90円台ってこともありましたね。o(~-~)o
今となっては懐かしい限りです。
そこで、常日頃から燃費走行に心がけるきんぎょ隊員から燃費改善術を伝授したいと思います。
1.不要なものを積みっぱなしにしない
→→
いらないものを車内に置いていないですか?洗車セットやゴルフバッグなど置いていませんか?
社用車ではあまりないかもしれないですが確認してみてください。
2.タイヤの空気圧を高めに設定する
→→
タイヤの空気圧は点検してますか?
タイヤの空気は徐々に抜けていきます。空気圧が低いと燃費が悪化するばかりか、
高速走行などでバースト(破裂のことね)の危険も伴うので定期的にチェックしましょう。
空気圧はガソリンスタンドで無料でチェックしてくれます。気軽に頼みましょう。
そこで、規定値(運転席のドアを開けたところに書いてあります)に設定すればいいのですが、ここは燃費改善術。。
規定値よりも0.1ほど高くしましょう。そうすればタイヤの抵抗が減り燃費がよくなります。
ただ、空気圧を高くしすぎると、雨天時の排水性が損なわれるので注意してくださいね。
3.急発進急ブレーキをしない
→→
言わずと知れた急発進急ブレーキです。「急」がつく運転は危険なばかりか、燃費にも悪いです。
車によるので一概には言えませんが、適正な回転数で加速するのがいいでしょう。
ただ注意ですが、ゆっくり加速すると言うことではありません。
チンタラ加速していては、後続車にも迷惑ですし、加速するためのガソリンを消費してしまいます。
速やかに加速して、一定の速度を保ちましょう。
ブレーキも同様です。急ブレーキを踏むということは、その直前は無駄にアクセルを踏んでいたことになります。
車間距離を保ち、前の流れを見ながら、減速が必要なら早めのエンジンブレーキを心がけましょう。
4.一定の速度を保つ
→→
周りの流れに乗ったら速度を一定に保ちましょう。
一定の速度を保っているつもりでも、アクセルを踏んだり放したりを繰り返していませんか?
アクセルは極力一定に保ちましょう。コツはやはり車間距離を多めに保つことです。
以上、誰にでもできる燃費向上術を挙げてみました。
興味のある方はチャレンジしてください。