2007年01月15日

099.非課税通勤費

お久しぶりです。家族3人そろって新年を迎えられたことに喜びいっぱいのきんぎょ隊員です。

さて、今日は私の知人の話をします。
彼はとある中小企業で事務の仕事をしていました。
そこは給与だけでなく福利厚生を含めた待遇面もいい会社だと思いました。

しかし、ひとつ気になることがありました。
給与が基本給のみで、通勤費までもがそこに含まれているらしいのです。

ご存知のとおり、通勤費はある条件の範囲内において非課税です。
通勤費を非課税通勤費として支払えば所得税は低く、社員の手取りは多くなります。
しかし、彼の場合、通勤費が基本給に含まれてしまっているため、全額課税対象になっているのです。

企業としては、同額の給与を支払うのであれば、非課税枠を使って社員の手取りを多くしてあげたいですね。
そこで、通勤費の非課税限度額を以下にまとめて見ました。


以下はいずれも1ヶ月の限度額です。

①公共交通機関を利用する場合
  合理的な経路を使用した場合の定期券代・運賃(最高限度10万円)

②車などを使用する場合(片道)
         2km未満  全額課税
  2km以上 10km未満   4,100円
 10km以上 15km未満   6,500円
 15km以上 25km未満  11,300円
 25km以上 35km未満  16,100円
 35km以上 45km未満  20,900円
 45km以上         24,500円

がんばって表でも作ろうと思いましたが、エネルギーが足りませんでした。
きっと見にくいな。すまん。
アップしたらきっと金額がずれてるんだろうな…。すまん。
しかし、参考までに…。

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2006年11月10日

061.賃金不払残業にならないために

■厚生労働省からの働きかけ             
 厚生労働省は、賃金不払残業(いわゆるサービス残業)を解決するため、平成13年に発出された「労働時間適正把握基準」に基づき、「賃金不払残業解消キャンペーン月間」を設定し、適正な労働時間の管理を一層徹底するとともに、賃金不払残業の解消を図っています。今回は、残業管理について、日頃ご質問が多い案件についてお話したいと思います。

■どこからが時間外(残業)時間か                   
ご存知の通り、労働基準法は、1日8時間、週40時間の労働時間を定めています。もちろんこの時間を超える労働時間は残業時間になりますが、ここで注意が必要なのは、就業規則の「所定労働時間」と賃金規定の「割増賃金の算出方法」です。例えば、就業規則で「1日の所定労働時間が7時間30分」と定めてあり、賃金規定の割増賃金の算出で「所定時間を超えて労働した場合」とあると前述の8時間ではなく、7時間30分を超えた時点から残業時間が始まり、割増賃金の支払義務が発生します。逆に8時間より長い所定労働時間を定めたとしても、労働条件の最低基準を定めた労働基準法に抵触するのでこの場合は、8時間を超えた時間からが残業時間になります。このようなことが起きないために「所定」と「法定」のしっかりした認識が必要となります。

■管理・監督者の取り扱い                   
 労働基準法第41条では、労働時間、休憩及び休日に関する規定の適用除外として、「事業にかかわらず監督もしくは管理の地位にあるもの」(管理・監督者)があります。ここでよくお聞きするのが、「あの人は課長だから残業代は払わなくてもよいでしょう」というケースです。労働基準法第41条で定める管理・監督者は「一般的には、部長、工場長等の名称に関わらず、労働条件の決定その他労務管理について経営者と一体的な立場にあるものの意であり、実態に即して判断すべきものである」とされています。よって、単に肩書きに「長」がつくからといって自動的に管理・監督者に該当するわけではなく、実質的に見て判断しなければなりません。具体的には、職務内容、責任と権限、勤務態様、労務管理、賃金等の待遇面に着目し、一般の社員と何ら内容が変わらなければ、管理・監督者として見なされず、労働基準法第41条の適用を受けることはありません。
 また、たとえ労働基準法第41条の管理・監督者に該当したとしても、深夜労働及び年次有給休暇の規定の適用除外はされていないことに注意する必要があります。

■年俸制、定額制での割増賃金の考え方                    
 最近、最も多いのが,、年俸制を採用し、その中に割増賃金を含んでいる、というケースです。似たものに毎月定額で割増賃金を支払っているケースもありますが、あわせて注意が必要です。
 賃金台帳には、時間外労働、休日労働及び深夜業の時間数を記入するとともに、賃金については種類ごとに記入しなければなりません(労働基準法第108条、労働基準法施行規則第54条第1項第7号)。よって、割増賃金相当額を示さないまま、基本給のみ記入している場合は労働基準法違反となります。賃金の内訳として割増賃金がどの程度含まれているのか明らかにできない場合、法令で定める割増賃金が適正に支払われているかどうか判別することができなくなるからです。また、割増賃金に相当する部分を特定できないと、いわゆる「込み」として支払われている賃金そのものが割増賃金の算定基礎とされることとなります。
 定額制においても割増賃金の不足が生じないかどうかを毎月、全労働者について確認をする必要があり、また、不足が生じれば差額分を支払わなければならない場合があります。
 従って、年俸制、定額制を採用する際も残業時間を管理し、それに見合った割増賃金を設定し、支払わなければなりません。
 他にも「残業時間に本当に仕事をしているのか」「裁量労働時間制を採用する場合の考え方は」等々問題は尽きませんが、一つひとつを事前に検討し、未然にリスクを減らす方策を講じる必要があります。

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2006年11月09日

057.賃金システム再考

■現在の賃金事情                    
高度経済成長期、バブル経済とその崩壊を経て会社は長引く平成不況で喘いでいます。そのため、現状に沿った賃金システムを導入する変革期に直面しています。
20世紀までは「ガンバレ!」と激を飛し、社員のやる気を引き出して業績を伸ばしていましたが、現在の不況下でその方法が業績を伸ばすとは考えられません。しかし、業績が悪化しても、社員の賃金を見直すことは難しく、勤続年数に応じて賃金も年々増加していくケースがほとんどであり、長く勤続し辛抱すれば給料が上がっていくように考える社員が増加してしまいます。また、現代の経済状況が業績悪化の原因と考える社員が増加し、モチベーションの低下を引き起こす可能性もあります。
そのため、会社の競争力も低下し業績はさらに悪化し、人件費コストも増加するという二重苦を迎えていきかねません。そこで、この社会状況を十分によく考えた賃金体系の見直しが求められています。


■現在の賃金システムは                    
高度成長期の時代には勤続年数に応じて昇給する「年功序列制」賃金システムが多くの会社で使われていました。しかし、現在の経済状況では、成果に応じて賃金を決定する「成果主義」賃金システムが注目されています。導入する目的は、社員の業績に応じて賃金を支払い、社員間で競争力を引き出すためとその業績及び能力に応じた賃金を支払うためです。
しかし、「成果主義」賃金システムに変えていこうとしてもなかなかスムーズにはいきません。成果制の導入により社員の生活の安定が脅かされたり、単に数値目標だけ追うことにより社内に協力するという意識が欠如したり、長期間による能力開発がおろそかになるなどの弊害です。
そして、そのような弊害を意識するあまり、成果主義への賃金制度をあきらめている会社が多いのも事実です。

■賃金システムの重要点                    
現在の経済状況の中で、「年功序列制」賃金システムの見直しは、会社にとって大きな課題となっています。年齢・勤続年数による安易な昇給を廃止し、社員の生活を保障した上で、やる気にさせる真の意味での実力主義賃金制度の導入が大きな課題です。高いテーマを掲げ,やる気のある人にチャンスを常に与え、目標が達成できれば高い報酬で会社は評価し、社員にやる気を与えることが真の意味での実力主義賃金制度かもしれませんが、これだけしか行わないと、で協調性のないギスギスした会社になり、会社への求心力は衰えてしまいます。
そこで、何のために仕事をしているかを考える機会を作ることと、成果主義賃金制度を支援する制度として、能力開発と社員の安心感づくりのための福利厚生に力を入れていく必要があります。


■今後の課題              
賃金体系の見直しに会社が求めるものは「人材の競争力を高めること」です。しかし、単に賃金に差をつけることを目的とした成果主義賃金制度は、大事な人材を潰すことにもなりかねません。社員に賃金査定基準を明確に示さなければ、会社が人件費削減のためだけに賃金体系の見直しを行ったと感じられてしまうでしょう。
そのため、新たな賃金制度を導入する前に、社員一人一人の人事評価をどのように行うかを決める必要があります。賃金の上げ下げの仕組みを考えるより、その会社にとって最適な評価制度は何なのかを先に考えることが大切です。
社員は昇給以上に会社からの評価を気にしています。社員は会社が評価してくれれば、「更にがんばろう」「能力を向上させて更にステップアップしたい」という考えが起き、会社内に自然と競争が起きます。
また、常に競争力を維持するために、人事評価には「今までの実績」で判断をする達成度評価と「将来への期待」で判断をする投資評価が必要となります。この2つの評価基準を明確にし、それを賃金体系に反映させることが、競争力を高めるための第一歩となります。
現在の評価制度を見直した後に、賃金システムの構築を行えば、競争力をより高める賃金システムを作れるのではないのでしょうか。

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2006年11月08日

055.賃金システム再考

■現在の賃金事情                    
高度経済成長期、バブル経済とその崩壊を経て会社は長引く平成不況で喘いでいます。そのため、現状に沿った賃金システムを導入する変革期に直面しています。
20世紀までは「ガンバレ!」と激を飛し、社員のやる気を引き出して業績を伸ばしていましたが、現在の不況下でその方法が業績を伸ばすとは考えられません。しかし、業績が悪化しても、社員の賃金を見直すことは難しく、勤続年数に応じて賃金も年々増加していくケースがほとんどであり、長く勤続し辛抱すれば給料が上がっていくように考える社員が増加してしまいます。また、現代の経済状況が業績悪化の原因と考える社員が増加し、モチベーションの低下を引き起こす可能性もあります。
そのため、会社の競争力も低下し業績はさらに悪化し、人件費コストも増加するという二重苦を迎えていきかねません。そこで、この社会状況を十分によく考えた賃金体系の見直しが求められています。

■現在の賃金システムは                    
高度成長期の時代には勤続年数に応じて昇給する「年功序列制」賃金システムが多くの会社で使われていました。しかし、現在の経済状況では、成果に応じて賃金を決定する「成果主義」賃金システムが注目されています。導入する目的は、社員の業績に応じて賃金を支払い、社員間で競争力を引き出すためとその業績及び能力に応じた賃金を支払うためです。
しかし、「成果主義」賃金システムに変えていこうとしてもなかなかスムーズにはいきません。成果制の導入により社員の生活の安定が脅かされたり、単に数値目標だけ追うことにより社内に協力するという意識が欠如したり、長期間による能力開発がおろそかになるなどの弊害です。
そして、そのような弊害を意識するあまり、成果主義への賃金制度をあきらめている会社が多いのも事実です。

■賃金システムの重要点                    
現在の経済状況の中で、「年功序列制」賃金システムの見直しは、会社にとって大きな課題となっています。年齢・勤続年数による安易な昇給を廃止し、社員の生活を保障した上で、やる気にさせる真の意味での実力主義賃金制度の導入が大きな課題です。高いテーマを掲げ,やる気のある人にチャンスを常に与え、目標が達成できれば高い報酬で会社は評価し、社員にやる気を与えることが真の意味での実力主義賃金制度かもしれませんが、これだけしか行わないと、で協調性のないギスギスした会社になり、会社への求心力は衰えてしまいます。
そこで、何のために仕事をしているかを考える機会を作ることと、成果主義賃金制度を支援する制度として、能力開発と社員の安心感づくりのための福利厚生に力を入れていく必要があります。

■今後の課題              
賃金体系の見直しに会社が求めるものは「人材の競争力を高めること」です。しかし、単に賃金に差をつけることを目的とした成果主義賃金制度は、大事な人材を潰すことにもなりかねません。社員に賃金査定基準を明確に示さなければ、会社が人件費削減のためだけに賃金体系の見直しを行ったと感じられてしまうでしょう。
そのため、新たな賃金制度を導入する前に、社員一人一人の人事評価をどのように行うかを決める必要があります。賃金の上げ下げの仕組みを考えるより、その会社にとって最適な評価制度は何なのかを先に考えることが大切です。
社員は昇給以上に会社からの評価を気にしています。社員は会社が評価してくれれば、「更にがんばろう」「能力を向上させて更にステップアップしたい」という考えが起き、会社内に自然と競争が起きます。
また、常に競争力を維持するために、人事評価には「今までの実績」で判断をする達成度評価と「将来への期待」で判断をする投資評価が必要となります。この2つの評価基準を明確にし、それを賃金体系に反映させることが、競争力を高めるための第一歩となります。
現在の評価制度を見直した後に、賃金システムの構築を行えば、競争力をより高める賃金システムを作れるのではないのでしょうか。

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053.成果の出なかった成果主義

 成果主義という言葉を聞くようになって久しく、今では、その失敗例を多く耳にするようになりました。
 今後、成果主義を何らかの形で自社に導入していく中で、過去に他社が経験した「成果の出なかった成果主義」を学ぶことは、時間短縮かつ成功確率を高めることになります。

 日本で使われている「成果主義」と言われるものは、一般的に「成果主義給与制度」を指します。
 昨今、遅ればせながら中小企業が成果主義給与制度導入を考える背景には、おおむね次の二つに集約することができます。
①会社の業績が悪化したので、社員全員の給与を一律にカットしたいが、年齢や勤続年数により給与を決定する年功主義給与制度や、職務遂行能力や保有能力により給与を決定する能力主義給与制度では、制度上難しいので、業績や結果に対する責任を社員に取らせて(つまり「減給」して)、総額人件費を会社業績連動型にして、結果的に、会社の財務状況的に負担に耐えうる総額人件費に抑える。
②会社の業績が悪化し、高度経済成長下で運用して来た年功主義・能力主義の中に隠れていた採算の悪い社員(つまり給与分の働きをしない社員)が目につくようになり、働きに見合った給与に減額しつつ、その減額分を原資に、給与以上の働きをする社員を昇給させる。言い換えると、働きに応じて給与を払い、ある種公平な処遇をして、優秀人材のモチベーションを維持またはアップさせ、社外流出(退職)を防ぐ。

 他社の成果主義給与制度導入後に出て来た問題点を整理すると、次のようになります。
①保険のセールスや自動車の営業など、個人の成果がデータとして客観的に把握しやすい一部の業務を除くと、ほとんどの業務は「成果」を客観的に把握することが困難である。また、保険セールスや自動車営業といえども、担当地域や顧客層によるところもあり、本人の資質や努力と必ずしも連動しないため、何をもって「成果」とするのか、定義づけが非常に困難である。
②「成果」の判定期間は一般的に1年としているため、新市場の開発や商品開発・研究開発といった1年以上にわたる取り組みを軽視する傾向がある。
③社員個人の「成果」を直接的に給与と連動させるため、組織やチームより個人成績に関心とエネルギーを集中させてしまう。
④業績や結果を評価し、プロセスや取組み姿勢を考慮しないため、特に若年層にいくほど「成果」の判断が難しくなり、成果主義が馴染まない。
⑤成果に見合った評価・給与を与えても、それまで当たり前でなかったこと(成果を出しても給与に反映されなかった)が当たり前になっただけで、もはやそれ以上のモチベーション向上にならない。
⑥導入後の管理者の評価に対する肉体的精神的負担が極度に増加する中で、鳴り物入りで導入した成果主義給与制度の成果が「ダメ社員の給与をアップさせない」証拠作りに終わってしまっている。

 ここまで、日本で導入されてきた成果主義を振り返ると、「成果主義給与制度」の名で、成果主義を業績・結果に基づいて直接的に給与制度に連動させて、給与制度に閉じ込めてしまうことで、成果主義自体を狭い、こじんまりとしたものにしてしまったことが、今日の結果を招いてしまっている一番の原因であるといえます。
 成果主義はあくまでも「人」という経営資源の投資効率を高めるための一つの手段です。その先にあるのは、企業の競争力を継続的に向上させ、企業が永続的に発展することです。何のための成果主義か。今一度考える意味は大きいと思います。

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2005年08月22日

002.賃金不払残業にならないために

■厚生労働省からの働きかけ
 厚生労働省は、賃金不払残業(いわゆるサービス残業)を解決するため、平成13年に発出された「労働時間適正把握基準」に基づき、「賃金不払残業解消キャンペーン月間」を設定し、適正な労働時間の管理を一層徹底するとともに、賃金不払残業の解消を図っています。今回は、残業管理について、日頃ご質問が多い案件についてお話したいと思います。

■どこからが時間外(残業)時間か
ご存知の通り、労働基準法は、1日8時間、週40時間の労働時間を定めています。もちろんこの時間を超える労働時間は残業時間になりますが、ここで注意が必要なのは、就業規則の「所定労働時間」と賃金規定の「割増賃金の算出方法」です。例えば、就業規則で「1日の所定労働時間が7時間30分」と定めてあり、賃金規定の割増賃金の算出で「所定時間を超えて労働した場合」とあると前述の8時間ではなく、7時間30分を超えた時点から残業時間が始まり、割増賃金の支払義務が発生します。逆に8時間より長い所定労働時間を定めたとしても、労働条件の最低基準を定めた労働基準法に抵触するのでこの場合は、8時間を超えた時間からが残業時間になります。このようなことが起きないために「所定」と「法定」のしっかりした認識が必要となります。
■管理・監督者の取り扱い
 労働基準法第41条では、労働時間、休憩及び休日に関する規定の適用除外として、「事業にかかわらず監督もしくは管理の地位にあるもの」(管理・監督者)があります。ここでよくお聞きするのが、「あの人は課長だから残業代は払わなくてもよいでしょう」というケースです。労働基準法第41条で定める管理・監督者は「一般的には、部長、工場長等の名称に関わらず、労働条件の決定その他労務管理について経営者と一体的な立場にあるものの意であり、実態に即して判断すべきものである」とされています。よって、単に肩書きに「長」がつくからといって自動的に管理・監督者に該当するわけではなく、実質的に見て判断しなければなりません。具体的には、職務内容、責任と権限、勤務態様、労務管理、賃金等の待遇面に着目し、一般の社員と何ら内容が変わらなければ、管理・監督者として見なされず、労働基準法第41条の適用を受けることはありません。
 また、たとえ労働基準法第41条の管理・監督者に該当したとしても、深夜労働及び年次有給休暇の規定の適用除外はされていないことに注意する必要があります。

■年俸制、定額制での割増賃金の考え方
 最近、最も多いのが、年俸制を採用し、その中に割増賃金を含んでいる、というケースです。似たものに毎月定額で割増賃金を支払っているケースもありますが、あわせて注意が必要です。
 賃金台帳には、時間外労働、休日労働及び深夜業の時間数を記入するとともに、賃金については種類ごとに記入しなければなりません(労働基準法第108条、労働基準法施行規則第54条第1項第7号)。よって、割増賃金相当額を示さないまま、基本給のみ記入している場合は労働基準法違反となります。賃金の内訳として割増賃金がどの程度含まれているのか明らかにできない場合、法令で定める割増賃金が適正に支払われているかどうか判別することができなくなるからです。また、割増賃金に相当する部分を特定できないと、いわゆる「込み」として支払われている賃金そのものが割増賃金の算定基礎とされることとなります。
 定額制においても割増賃金の不足が生じないかどうかを毎月、全労働者について確認をする必要があり、また、不足が生じれば差額分を支払わなければならない場合があります。
 従って、年俸制、定額制を採用する際も残業時間を管理し、それに見合った割増賃金を設定し、支払わなければなりません。
 他にも「残業時間に本当に仕事をしているのか」「裁量労働時間制を採用する場合の考え方は」等々問題は尽きませんが、一つひとつを事前に検討し、未然にリスクを減らす方策を講じる必要があります。 

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